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FPと散骨が相性が良い理由

ご挨拶

こんにちは。
「ポライトセレモニー」代表の東条慎也と申します。

「お金の寺子屋」の運営チーム代表をしていたり、FP事務所を経営していたりしますので、このページをご覧頂いている方には、ファイナンシャルプランナーの東条として認識されているかもしれません。

ですから、「何故、FPが散骨事業をやっているのか?」と疑問に思われたなら、もっともな事だと思いますが、僕は、FPと散骨って凄く相性が良いと思っておりまして、今日はそんな話を詳しくしたいと思います。

直接的な相性は良くない?

何となく直感的に、相続相談と散骨って似てるから相性が良いのかな?と思われるかもしれませんが、相続相談と散骨を結び付けようとすると、多分失敗します。

何故なら、2つを組み合わせようとすると、散骨が解決策になってしまうからです。

経験上、相続の相談をする際に、最初から散骨の話が聞きたいっていう人って、そんなに多くないです。
それなのに、相続相談で散骨をオススメしてしまうと、「あぁ、このFPは散骨サービスを売って儲けたいんだな」って思われてしまいます。

特定の解決策に誘導するコンサルタントが、お客様から頼りにされる訳が無いので、FP相談と抱き合わせて散骨サービスを売り込むのは、2つの業種にとって共にマイナスです。

理想は、散骨をしたいというニーズを持った方に、「○○さんに散骨をお願いしたい!」と思ってもらえるようになる事ですから、僕はせいぜい、名刺に散骨事業をしている旨を書く程度しかアピールしていません。

…あれ?なんだかヘンな事を言ってしまった感じになってしまいましたかね?

まぁ確かに、FPと散骨って凄く相性が良いですよ!って注意を引き付けておきながら、FP相談と散骨サービスの抱き合わせは相性が悪いですよ!って言うと、何だか矛盾しているみたいです…。

理由は後でちゃんと説明しますから、少し脱線させて下さい。

起業の王道

僕は、仕事柄、副業とか独立とかの相談に乗る事があるんですが、オススメしていないものが2つあります。

一つが、YouTubeとかブログみたいな「ネットで稼ぐ系」。

資本や在庫や設備投資が必要なくて、手軽に始める事ができるのが人気なんですが、FPとして人に勧めるのはどうかと思います。

既に市場が飽和しているのもそうですが、参入障壁が低くて、地理的な制約が無いのが大きな理由です。

勿論、ネットの世界で注目を浴びて選ばれる理由を作れる人は良いんですが、既にたくさんのプレイヤーがいる市場で、毎日新規参入してくる全国の後発組と戦いながら、万単位のファンを獲得するのは、誰にでもできる事ではありません。

普通にバイトした方が時給が良い可能性が非常に高いですし、別にネット上で資産を作らなくても、仕事をして得られた経験やスキル、人間関係も貴重な資産だと思います。

だから、安易にオススメする気になれないんですよ。

それと、もう一つが、マーケットが小さい市場です。

これは、副業とか独立とかの相談者によくある傾向なんですが、みんな「ニッチ」とか「ブルーオーシャン」みたいな言葉を好みます。

でも、良く聞くと、「そんなマニアックな市場を独占したところで、どれだけのお客様が来るんだろうか?」「そもそもニーズはあるんだろうか?」という疑問を感じる事は多いです。

なぜなら、あらゆるモノや情報が溢れている現代社会で、ニッチが狙える(=プレイヤーが居ない)という事は、市場自体が無い危険性がとても高いからです。

例え話として、香川県で唯一、金融商品を売らないFP事務所を経営している僕の話をさせて下さい。

まぁ、金融商品を売らないと謳ってる事務所はいくつかあるんですが、全部、保険の代理店をやっていたり、代理店の子会社だったり、投資顧問契約がバックエンドにあったり…。数万円の相談料を払うリテラシー高いお客様には、見抜かれちゃいますよね。

ですから、僕は事実上、利益相反の無い立場の人に相談したいというニーズを地域で独占しているんですが、FP事業単体で比較すると、多分、金融商品を売ってる無名のFPさんと収入は同じくらいか、もしかすると、負けているかもしれません。
まぁ、優秀な営業マンの方には、余裕で負けていますね(笑)

理由はいくつかあると思いますが、利益相反の無い立場の人に相談したいというニーズ(=市場)が、保険業や証券業の市場よりも圧倒的に小さい事と無関係ではなさそうです。

ですから、基本的には、市場が大きい分野で、周りが取りこぼした需要を拾う方が成功する蓋然性が高いと思います。

以上の2点から言えるアドバイスは、「参入障壁を作る事ができる、規模が大きい(或いは、拡大している)市場を狙いましょう」という事です。

散骨市場の特徴と将来性

話を散骨に戻しますと、散骨の市場は有望だと思いますよ。

未来の事はだれにも分かりませんが、人口統計学は、多分ほぼ唯一、10~20年後の未来をかなり正確に当てる事ができる学問分野です。

少子高齢化で団塊の世代が退職して、これから先、相続マーケットは確実に大きくなります。

必然的に、散骨を希望する人の絶対数が増えますから、今のうちに散骨市場に張っておくのはアリだと思いますよ。

参入障壁という意味でも、初期の設備投資や、利害関係者に話を通して人間関係を作る手間が後続の壁になってくれます。
(面倒くさいって思ったらダメですよ。手軽に始められるビジネスより、すぐに始めにくいビジネスの方が続きやすいので)

それに、ある程度地理的な制約が働きますし、全国展開しているガリバー企業も存在しません。

まぁ、突然大資本のライバルがやってきても、そんなに心配する必要は無いんですけどね。

実はこれが、FPと散骨の相性が良い最大の理由です。

一番重要なポイントなので、詳しく説明しますね。

FPと散骨の相性が良い理由

FPと散骨の相性が良い理由は、ズバリ、どちらも人で選ばれるからです。

自分が属する業界なので自虐込みですが、両方とも世間的な印象はあまり良くない業界なんですよね。
ヘンな人にお金の相談をして痛い目を見た人って、掃いて捨てるほど居ますし、散骨業って、副業的な感覚でやってる人が少なくなくて、廃業率が高いですし…。

特に、散骨会社って、何回も使う訳でないですし、どこの会社が良い会社なのか良く分からないです。

昔、僕の祖父が亡くなった時、評判が悪くない葬儀屋さんにお任せしたんですが、担当の人の印象が凄く悪かった事がありました。

あれは会社の問題ではなくて、社員さん個人の問題なんでしょうけど、こちらとしては関係ないんですよね。
「あぁ、失敗したなぁ」と後悔しても遅かったです…。

散骨も同じで、ヘンな人に任せてしまったら、それこそ後の祭りなんですが、ホームページ見て何となく良さそう、くらいしか判断材料が無いんですよ。

きっと、殆どの人は、大切な家族の葬儀や散骨を適当な業者に任せたくないはずなのに。

だから、本当はもっと信頼度の高い選ぶ理由が求められているハズで、
「葬儀屋さんや散骨会社をどういう基準で〈選びたい〉ですか?」って聞かれたら、多くの人は、知名度とか資本金とか料金等よりも、担当する人だと答えると思います。

だからこそ、FPと相性が良いんです。

元々形が無いものを売っていますから、FP業界で生き残るには、人で選ばれるように努力する必要があります。
良くも悪くも、知識が無くても人当たりが良い人が生き残りますし、知識は豊富でも人当たりが悪い人は退場する業界なんですよね。

なので、FP業で選ばれようとする努力が、そのまま、散骨業の集客にもつながる訳です。

FP業を通してファンになってくれた方が、将来散骨をしようと思った時には、きっと、大手でもなく、他の競合でもなく、自分を指名してくれるはずです。

企業の看板よりも個人のブランド力で選ぶ消費者が増えている最近の傾向も追い風ですし、散骨業しかやっていないライバルは、なかなか人のキャラクターという軸で勝負しにくいのも、FPと相性が良い理由です。

3つの注意点

最後に、散骨をする際の注意点を3つ述べておきます。

一つ目は、本業でやって下さいという事です。

お客様は、大切なご家族と最後のお別れをしようと思っている訳ですから、副業感覚でやっているような人が選ばれる訳がありません。

責任をもってやるべきで、別に、自宅やアパートの一室でやっても良いとは思いますが、少なくとも、作業工程をお客様がしっかりと確認できるような準備はしておいた方が良いと思います。

当たり前のように思われるかもしれませんが、副業でやってるような業者や、作業工程を積極的に見せようとしない業者って、意外と多いんですよね。

二つ目は、想いや使命感が大切だという事です。

おそらく、人のお金の相談に乗りたいからFP始めました!って方は少ないと思います。

どちらかと言うと、人を幸せにしたり、人の役に立ちたい仕事がしたいと思った時に、自分の得意分野や興味関心がある分野がFPだったという人が多数派なんじゃないかなと。

まぁ、FPに限らず、他の仕事にも当てはまるかもしれませんが、違う!って方が居たら申し訳ありません。

ただ、少なくとも僕は、こういう理由でFPをやっています。

要するに何が言いたいかと言うと、FPって、かなり分野が広いので、他に色々と相性の良い事業があると思うんですよ。

なので、その中で、他人よりも得意だったり、使命感を持てる仕事を選んだ方が、世の中の為になるし、上手くいくと思うんですよね。

僕は、お金の相談とか、散骨の相談とか、資格の講師業も当てはまるんですが、大事な仕事や失敗できないような仕事で指名されると、やる気が出るタイプの人間で、誰にも負けないような使命感を持って仕事ができます。

同じようなタイプの方であれば、市場自体が有望ですし、散骨事業は良い選択肢だと思います。

逆に、お客様に指名された時に、特にありがたみを感じないタイプの方には、扱うものの性質上、オススメできません。

まぁ、これはFPでも同じですね。

三つ目は、本人がやって下さいという事です。

散骨事業の集客の肝は、人で選ばれる事です。
(地域によっては、その会社しか選択肢が無いという場所もあるかもしれませんが、そこに慢心するといずれ事業が詰みます。)

ですから、お客様は全て、自分という人で選んで頂いたと思った方が良いです。

ゆえに、窓口だけ担当して仕事は誰かに投げるなんてあり得ない訳で、絶対に本人がやるべきです。

余談ですが、ご遺骨に独特のにおいもありますし、アルバイトに任せると、適当な仕事をする人が多いかも…。
やはり、想いや使命感を持った人がやらなきゃいけない仕事だと思います。

楽な仕事ではないですが、想いを持った仕事をして、人で選ばれて、誰かの大切な事を任せてもらえるというのは、とてもやりがいを感じますよ!

本コラムをお読みいただき、ありがとうございました。
もし、散骨業を始められた時には、是非ご連絡ください。
一緒に業界を盛り上げていきましょう!

良ければ、事業内容などご参考にして下さい。
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